地元の木で家を建てる

常陸大宮市山方上空より八溝山を望む

私たちが住む日本には春夏秋冬の四季があります。縦横に長い地形がもたらす湿度や温度変化は、冬に雪の降る地方があれば降らない地方もあるように各地によってさまざまです。そんな日本の風土に育った木々たちは、土地に合わせてその年輪を刻んできました。昔から家は近くの山の木を採ってきてつくるのがいちばんだと云います。茨城なら茨城の風土に育った木を使う。「地元で生産されたものを地元で消費する」まさに地産地消の精神と、「適材適所」という言葉のとおり木々の性質を見極め、土台や梁、柱といった用途に分けて家を建てることがごく自然なことではないでしょうか。

「杉」と「檜」

県北に位置する自然豊かな八溝山系と阿武隈山系、そして奥久慈の山々では良質の杉や檜が育っています。

杉 杉と檜 檜
【杉】スギ 【檜】ヒノキ
「杉」は日本を代表する針葉樹として東北地方から屋久島まで広く分布し、私たち日本人にはとても身近な木として親しまれています。名の由来が「直ぐなる」「直木」からきているとおり幹がまっすぐで割裂性がよく、やわらかく加工もしやすいため、建材としてだけでなく樽などの日用品にも用いられてきました。はっきりとした木目をしており、芯材は赤っぽく、辺材は黄色っぽい色をしています。板材で芯材と辺材が混在したものを源平と呼びます。柱や梁といった構造材だけでなく、床や壁、天井などにも使われます。 杉と檜の葉 「檜」の歴史は古くその語源は、火起こしからくる「火の木」からきています。火が起こせるほどよく乾燥し狂いも少ないため古来から日本建築の材料として用いられてきました。日本最古の木造建築といわれる法隆寺に使われているのも檜です。日本書紀(第一巻/神代)ではスサノオノミコトが「ヒノキは宮殿に」建材として使うよう命じた場面が登場します。つまり、長もちさせる必要のあった神社仏閣などに用いられる程その耐久性に優れていたということです。芯材はうすいピンク色、辺材は白っぽい色で木目が上品できめ細かい肌をしています。

木の特徴

吸・放湿性
空気中の湿度が増すと湿気を吸い、逆に乾燥すると放湿してくれます。
低伝熱性
伝熱性が低いため、夏の暑さを遮ったり冬の寒さから守ってくれます。
弾力性
細胞の集まりであるためにクッション力があり、衝撃を緩和してくれます。
吸音性
劇場ホールや楽器などに使用されている様、饗きや吸音バランスを調えてくれます。
芳香性
木から放たれる香りは、病害虫の繁殖を抑えるだけでなくヒーリングをもたらしてくれます。

構造について

ベタ基礎
ベタ基礎

ベタ基礎とは地盤面を板状の鉄筋コンクリートにした基礎のことをいい、建物の荷重を分散させて地盤に伝えることができ、耐久性・耐震性を増すことが出来ます。また、コンクリートの下に防湿フィルムを敷くことにより、地中から上がってくる湿気を抑えることが出来ます。

木造軸組み工法
木造軸組み工法

構造の主となる骨組みは無垢の木で作る木造軸組み工法です。最近では集成材(接着剤で木と木を貼り合わせたもの)の構造材も多く見られますが、当社では木の呼吸・耐久性を第一に考え、無垢の木を乾燥させた木材を使用いたします。

耐震について

剛床構造・耐力面材
剛床構造・耐力面材

木造軸組み工法は立ての荷重には強い造りとなっているので、当社ではさらに風圧力・地震力などの横からの力に対しても強化させるため、面構造の造りを加えることにより、軸組みの接合部への力を分散させることが出来る造りとなっています。

耐力面材
耐久性

当社が考える住宅の耐震性とは新築時だけ丈夫では意味がありません。構造体の木材が腐食してしまったら、いくら丈夫なつくりにしても意味がないのです。私たちの環境には湿気があり雨季もあるため、壁の中の木材には通気がなければ木は長生き出来ないのです。木を長生きさせる考え方は材木屋から始まった私たちだからあたり前のことなのですが、とても重要なことなのです。

森を守ろう!!

昔から木々たちは、その土地に根を張って激しい雨などによる土砂をせき止めたりしながら「緑のダム」として近くに住む私たちの環境を調えてくれてました。国土のおよそ3分の2が森林だといわれる日本の美しい風景をみんなで守っていきませんか?

 ポエムガーデンハウスの母体である材木屋の鈴木喬は、県北で林業を営む家に生まれました。
…幼き頃の喬少年は、職人たちの後について堆肥となる落葉を集めては伐採や植林などの山の仕事を覚え、水車による製材と馬車による運搬を見て育ちました。やがて少年は木場へと丁稚修行に出ることになります。長さ12尺もある南京下見板を肩にかつぎタコができるまで働きました。その頃はまだ輸入材も少なく新建材など当然ありません。国産材ひと筋だったので「ベニヤってなに?」という状況だったそうです。

 ……やがて時代がかわり、輸入材や新建材の波が押し寄せて国産材への需要が減ることになります。各地の山々は荒れだし、山を守る技術も各地で失われてきました。手入れが行き届かない森の木々は太陽が届かず大きく育つことができません。日本が「木の文化」の国といわれるのは、私たちが山の木を利用して家を建て、残った端材を薪にし焼べるなどの工夫をして暮らしてきたからです。木を育てたり、使ったりすることで森を循環させながら守ってきたのです。ここ最近、環境への配慮から本物の木を使った住宅づくりが盛んになりつつあります。経済性や効率性重視の世の中から、あたりまえに自然と暮らしたちょっと前の日本に戻ろうとしているのかもしれません。